世界の経営者はいま何を考えているのか

ココナラココナラ - あなたの得意でハッピーが広がるワンコインマーケットを運営している株式会社ウェルセルフの南さんのBlog遅咲きの狂い咲き: 紹介:「世界の経営学者はいま何を考えているのか」入山章栄(英治出版)で「こんなに知的好奇心を満たされる本は久しぶり!」と紹介されていた本がこちら。

世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア

世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア

経営学を学びたくて、僕たちはいつも「解」を求めているのになかなか解が見つからない。
それが経営学のように前から思っていた。
でも、MBAホルダーになる勇気はない。

著書の入山さんはニューヨーク州立大学バッファロー校のビジネススクールでアシスタント・プロフェッサーをされている、数少ない日本人経営学者の1人とのこと。

その入山さんが経営学にについての3つの勘違いについて述べているが、最初から仰天した。

アメリカの経営者はドラッカーを読まない

 数年前にドラッカーは「もしドラ」の大ヒットによって、どこの書店に行っても必ずと行っていいほど買える本になったが、入山さんはアメリカに渡って9年になるが、その間に研究のために読んだこともなければ、大学院の授業でドラッカーについて議論したことも、同僚と議論したこともないそうだ。だから、日本のドラッカーブームは不思議でならなかった。

 勿論、ドラッカーの著書を批判するつもりはないし、ドラッカーの本を読んでいる方を批判するつもりはないし、入山さんもドラッカーの「名言」は示唆に富むところが多いと感じている。
 
 でも、欧米の経営者はドラッカーを読んでいない。

世界の経営学は科学を目指している

 世界の経営学者のあいだでは、経営学は社会科学の一部であるということが重視されている。より正確には社会科学になることを目指して研究者が日夜奮闘している発展途上の分野の方が正確らしい。

 経営学が科学を目指していることを知った上で欧米の経営学者や経営者がドラッカーを読まないのは理解できる。なぜなら、ドラッカーの言葉は名言であっても「科学」ではないから。

 たしかに、ドラッカーの言葉1つ1つには、はっとさせられることが多いかもしれない。しかし、それは社会科学的な意味で構築されたものではなく、また科学的な手法で検証されたものでもない。
 それ故、アメリカの経営学者は自分の経験や思いつきだけで、たとえそれが名言のように聞こえても、それをビジネススクールの教育に反映させるこちを良しとしない。なぜなら、それは科学的に構築・検証されたものでなく、「真理に近くない」可能性が大いにあるだ。


 入山さんは、「これがドラッカーとビジネススクール教育の決定的な差であると思っている」と仰っている。

経営学はどこまで「科学」か

 「世界の経営学は科学を目指している」と言うが、まだ科学性は薄弱ことを強調しなければならない。

 なぜなら、経営学とは、人間・あるいは人間の集団の意思決定を分析にほかならないからだ。

 経営学の論文を読めば難しい言葉が並び、難解な言葉を使っても、企業経営とは所詮は人間がすることであり、経営学は人間が何をどう考えるかを分析する学問にほかならない。


 この本を南さんがBlogをupした日に知り、会社の帰りに購入し一度読み、また再度読んでいる。一度目は付箋はつけずに読み、今は付箋を貼りまくっている。しかも、まだ100ページ、全体の25%しか読んでない状態でBlogを書いている。それぐらい好奇心が湧き立てられる本であることを自信を持って申し上げる。